飛行機でオフラインの中、ばばばばばばばと書いていた日記が全て消えており絶望
しかしすぐにそのことを予想してデフォルトのメモに書き込んでいたことを思い出す
嬉しい
日記
飛行機でダウンロードしてある音楽を聴いていたら使っているヘッドホンの様子が急におかしくなり始める
左右の音量差がぐわんぐわんと変わり、音割れしするようになった
随分前にAirPodsの左耳が音割れし、使えなくなってしまったので
大切なヘッドホンまで・・・と戸惑っていたが、しばらく音割れの中音楽を聴いてると、これは故障ではなく気圧の影響だということが分かった
鼓膜の圧迫感に比例してたまに音が安定する
その時、無機物であるヘッドホンが、いきもののような気がしてグッと愛着がより深まった
気圧に弱くてへこたれ、音割れしちゃうけど頑張ってたまに元に戻ってくれる愛おしいヘッドホンくん
これからも君には頑張ってもらうよ
そんなヘッドホンくんを過酷な状況で使い続けたら、もう本当に壊れてしまいそうな気もしたけど
最近聴いてなかった、擦れるほど聴いたアルバムだけを入れたプレイリストにランダムで流れてくる曲がどれも心地よく、申し訳ないなあ思いながら使い続けた
最近、誰に言われたかはもう覚えてないけれど1ヶ月の間に2.3回ほど 音々は言葉を大切にしてるんだねというようなニュアンスのことを言われた
大切にしているのかもしれない
隣の席の中年夫婦の旦那の方が、妙に斜に構えた感性の持ち主で、にも関わらず2人はそこそこの声量で話し続けており
薄く幕を張ったイラつきが、LCC特有の席の狭さと相まって眠りにつくまではずっとあった
客のマナーが悪い、安い飛行機だからだ、だの
〜〜さんは俺には別にイケメンに見えないとか
イビキをかいている客に対して、あんな生き方できたら楽しいだろうね、とかね
知らんけど、なんか無理
向こうも私のことが無理なのだろう、たまに冷ややかな視線を感じる
起床後、愛読書である滝口悠生のやがて忘れる過程の途中を読んでいたら、ヘッドホンを外しても中年夫婦の存在が気にならなくなった
飛行機は毎回予想以上に揺れるし、その度にこれは流石に墜落するのでは、と思う
アイオワ日記を飛行機で読んでおいてのは結構よかった
わざわざ沖縄に行くのに、2泊は寂しいしな、と
田嶋くんとカイくんより1日早く沖縄に来たが
行くのは良いが1人で何をしよう、、楽しめるかな、、と直前でかなりナーバスになっていた
キャンセル料がかからなかったら明日二人が行く便に変更していた気がする
1人の時間も原稿を書きながら散歩をし、得意ではない英語で会話を紡ぎ、目の前の光景と対話をする滝口さんの成分が今日この1日を楽しむスパイスになってくれる気がする
中年夫婦に対しても、ずっと楽しそうに会話していて本当に仲が良いな、信頼しあってるのかなすごいなあと思えるくらいには読む前から自分が変化している
離陸前からいびきをかいてずっと寝ていたおじさんが、着陸後到着寸前になって急に目覚めていて、すごい器用だな、、、と思った(乱気流や着陸時のガタガタ、赤ちゃんもずっと泣いていたし、起きるタイミングはもっとあったはず)
沖縄空港は内地から来たであろう厚着の人と、これから帰るのであろう半袖の人が入り混じっており、なんだか面白かった
現地の人はみんな綺麗に焼けており、わかりやすい
すぐ半袖に着替えたが、それでもすぐに汗がじんわり湧いてくる
この感じが懐かしく、夏に戻ってきたのだなと嬉しくなる
飛行機や新幹線はすっぴんで乗って現地で化粧する派なので早朝の便なのに女性がみんな綺麗に化粧をしていたことに少し驚いた
予想通りではあるが沖縄行きはカップルが多い、そういえば前来た時は私もカップルだった
沖縄の店員さん達はみんなにこやかでなんだか嬉しい
歩く速度など端々で自分の早さを感じる
たった4日間の滞在だが、少しでも自分のBPMを下げられた良いな、と思う
うっすらと世界に対して全体的に嫌悪ベースになっている感覚がある
私は自分が割とポジティブで元気なタイプであるという自信があるが、赤ちゃんが泣いてる時、知らない人に話しかけられた時
前は素直にあったかい気持ちになっていたはずの出来事に対し、最近は割と嫌悪タイプの感情が湧く
もちろん他人との関わりに対して嬉しいなと思う事も多くあるが、相対的に以前より知らない人を不快に思う機会が急にグッと増えた
道を塞いでゆっくりと歩く人たちへの苛立ちが特に顕著だ、自分が窮屈な大人になっていっているのでは、と不安になる
着陸し、機内モードオフの縛りがなくなった瞬間にインスタを開く若者を横目に現代人ですな〜と心の中でつぶやく
とか言いつつ自分もbumbleの通知を無意識に開いている、そのことに気づき苦笑いをしながら携帯を閉じて外を見た
それでもヴーヴーなる携帯に我慢できず、通知を確認した
オンラインチェックインの便利さに驚く
全部これにしてほしい
寝る前に出発時間を確認しておいたつもりだったが10分ほど勘違いしており
これに乗らないと飛行機に乗れないかもというバスに乗り遅れる可能性が出てきた
GOでタクシーを呼び、バス停まで飛ばしてもらう
規約的にも急いでほしいとお願いすることは良くないとわかりつつ、申し訳ないのですが・・・と30代くらいの優しそうな運転手に急いでる旨を伝える
全力を尽くしますと心強い返事をくれた運転手は、急ぎながらも丁寧に運転してくれて、心の中でありがとうありがとうと思う
頑張れば30分に着けそうです、と教えてくれたが、バスの出発時刻が30分
半分諦めの気持ちになってきて、急ぐ気持ちが落ち着く
どうにかならないかと成田までの他のルートを調べていたら29分にタクシーは到着した
ここで大丈夫ですか?と言ってくれた運転手に大丈夫です!!ととりあえず答え、急いでお礼を伝えタクシーを出る
走ってバス停に向かうと、まだバスは出ていない様子
安心感と共に運転手に対して感じていた感謝を伝えきれなかったな、という後悔も押し寄せる
しばらくするとバス停の横を乗っていたタクシーが通り過ぎる
手で大きく丸を作り運転手にアピールする
運転手も気にしてくれていたのかこちらを見ており、笑顔でペコペコとしてくれた
伝えそびれた余分な感謝を伝えるべく、手を合わせてこちらもペコペコする
向こうも負けじとペコペコしていた
信号が青になりタクシーが通り過ぎていくので大きく手を振った
感謝を伝えられたこと、良い運転手さんに出会えたことが嬉しくて、気持ちがあったかくなった
その後初めてタクシーの乗車評価をした
急いでくれた、と書いたら彼が怒られてしまうかもしれないと思い、丁寧で優しかったと書き込む
もうあの運転手さんに会えないことが、なんだか少し寂しくなる
私と運転手さんは、会話は全くしていなかったが確実に同じグルーヴの中にいたと思う
良い運転だったと思ってくれていたら良いな
今日泊まる場所を決めていなかったので空港のA&Wで念願のハンバーガーを食べながら一番安い宿を予約する
ネカフェ泊のつもりでいたが、1600円でドミトリーを予約できたのは嬉しい誤算
体力的にも荷物的にも動けないと判断し、空港で時間を潰してから宿に向かう
隣に泊まっている人が明らかに家出大学生ぽく、少し凹む
ベットの仕切りの横に奨学金の案内とありとあらゆる生活用品が乱雑に置かれている
長く滞在している様子
釜ヶ崎の研究で知った、ワーキングプア層などのネットカフェ難民の存在と無意識に重ね、ギャルっぽい彼女のことを横になりながら考える
仕切りを挟んでも香水の匂いがする
起きたら21時
前日、友人たちと終電まで飲み、そのまま家に帰り準備をしほぼ寝ないで家を出たので爆睡してしまった
狭い空間が逆に心地よい
手の届く場所に全ての自分のものがある安心感
化粧をして外に出る、夜でも半袖で余裕そうだ
自分は今ステーキ腹であると判断し、近くに三軒あるステーキ屋さんから一番ギラギラしている店を選ぶ
隣の席にきゅんですの人たちがおり、ここは東京か!と心の中でツッコミを入れる
食べ放題のスープにマッシュルームスープがあり、テンションが上がる
今思うと、肉を300gではなく200gにしておいて、もっとスープを飲めばよかった
youtubeを見ながらご飯を食べていると、とうとう沖縄感はなくなってきた
トータル4400円、自分のせいでもあるが沖縄ぽくない夕飯にこれはやりすぎたか、と少し反省する
直前に臨時収入があったのだが、自分で稼いだお金じゃないと金遣いが荒くなるようだ
これ以降は考えてお金を使うぞ、と自分に言い聞かせる
滞在している宿もステーキ屋も過去何度か来たことがある地域で、マップを見ながら歩いているとほぼ全ての景色に見覚えがある
海でも見ながら本を読もうか、とマップを閉じて散策を開始する
それでもやはり人が恋しくて、インスタを見てしまう
一人旅をしている意味がないではないかと思いながらも友達から連絡が来ると嬉しい
心ゆくまま風俗街を練り歩いているとボウリング場に行き着いた
グッと心奪われるが勇気が出ない
エイヤ!と中に入るが、それでもまだやる勇気が出ない
トイレに入りハナに連絡すると、ボーリングある種のスポーツだからバッティングセンターと同じよ、一人楽しいよ多分、やってみろ、いけ、と即返信が来る
遠隔でバンと背中を押され1ゲーム申し込む
大人数でボウリングを楽しんでいる集団の横に配置され、店員さんも意地悪だなあと思う
画面に表示された中村、の文字に少しツボる
ネイルしている女性のためのボールを発見し使用
確かに掴みやすい
ニルバーナを流し気分を上げてゲームを始める
ガーターばかりでも想像以上に楽しい
自分が予想以上にどんどん上手くなる感じがして、嬉しかった
1ゲームで終わるつもりが、もう1ゲーム継続
途中ゲーム結果が表示されている横の液晶で始まった吉岡里帆とシソンヌの長谷川のテレビ番組がつまんな面白く、目が奪われ始めた瞬間、またガーターしか取れなくなった
程よく汗をかき外に出る、ほんの少し歩くと次はゴルフの打ちっぱなしを発見した
前に沖縄で打ちっぱなしをした時、その安さと楽しさで感動したのを覚えている
ボウリングを一人でできた私は無敵モードだったので、迷わずズンズン入る
23時半最終受付で、今は23時22分、タイミングが良い
優しい店員さんに勧められたクラブで打ち始める
予想とは違って、遠くに飛ばすクラブではなく近くに打つクラブのよう
前にやった時よりも確かにコツを掴みやすい
自分で動画を撮りハナに送る
大爆笑の返事があり、嬉しくなる
ボウリングで撮った動画と共にインスタのストーリーに載せるといろんな友達がウケ半分驚き半分の連絡をくれる
それがまた嬉しくて、ゴルフもより楽しくなった
youtuberがよく、動画にすると思うと色んなことができると話しているのを聞くが、結果的にその感覚を疑似体験しているような気がした
誰にも連絡できず本当に一人だったら、ボウリングもゴルフもしていなかったかもしれない、今私は確実に一人だが、咳をしても一人なわけではない
誰かの反応のために一人で遊んでいるわけではないが、そうだとしてもより濃厚に旅を楽しめているなら、それはそれで良い体験だと思う
それでも携帯ばかりに集中するのも違うなと思い、携帯をしまい123球でゴルフを辞めヘッドホンを外して外に出る
ゴルフ中はゴリラズを聴いていた
やっと目的地の海に到着
だいぶ遠回りをしたが気分が良い
当初はステーキの後すぐ、ここで本でも読もうという計画だった
那覇唯一のビーチということもあり深夜でも人が多い
タバコを吸いながら友達と連絡をしていると周りから、普段映画見る?Netflixのさ〜という話し声聞こえる
ビーチに来てもやっぱりそういう感じなのかー、と思っていたが
海を見ながら友達とDMしている私も同じようなものなのかもしれない
外人が横でハローハローハローとずっと言ってるのを無視しながらやっと本を開く、同じ外人が一定の距離を保ってずっとこっちを見ており居心地が悪い
3.4ページで本を閉じ、やっぱり日記を書こうとノートを開いた
日記に没頭していると周りにたくさんいたカップルや集団は誰もいなくなっていた
携帯を通知オフにすると、途端に一人の時間がやってくる
それが面白く、嬉しい
通知溜まってるかな、とワクワクしながら開く瞬間もまた嬉しい
これは手紙の返信が来ていないかとポストを見る昭和の人たちと同じワクワクのはずだ
無闇に現代ツールを批判せず、より人生を楽しむものとして依存せずに扱えれば、これもまた良いものだなと
なぜか沖縄で携帯とSNSのありがたみを感じた